孤独部の日誌

名古屋とサウナとひとり旅

最近みた映画7本の、予告編とあらすじと感想おぼえがき

ブログをはじめたころ、映画を見るのにハマっていた。

 

その感想を書くためにブログをはじめたところもあるのに、最近はあまり観なくなった。3本返して3本借りるというサイクルだったのだけれど、一度止めてしまうとなかなか戻ってこない。それに、感想を書くのを溜めてしまっていた。

 

ネバーエンディング・ストーリー - できれば生で見てほしい

最近観た映画DVD3本/アメリ・モテキ・麦秋 - できれば生で見てほしい

 

この2つの記事しか書いてなかった。

他にも何本か観たので、少し前の記憶になるが、メモ代わりに書き残しておこう。

書き出してみたら、7本あった。

 

蜘蛛巣城


Kurosawa(1957) 蜘蛛巣城 - YouTube

 

シェイクスピア戯曲マクベス』を日本の戦国時代に置き換えた作品。原作の戯曲にメイクや演出など、の表現が織り交ぜられており、翻案物にもかかわらず、原作の雰囲気を忠実に再現した作品として広く知られている。

蜘蛛巣城 - Wikipedia

 

黒澤明監督、蜘蛛巣城

未だひとつも観たことがなかったので、友人に勧めてもらったこの作品を観た。

 

マクベスが原作、の表現の導入と、非常に演劇的にも勉強になり、刺激になるものだった。友人にきいていた、ラストの弓矢のシーンはたしかにすごかったが、個人的に印象に残っているのは、妻・朝芽のシーンだった。静かでありながら、ぞくっとする空気感が映像から伝わってくる。

黒澤作品はもっと見てみようと思った。

 

時計じかけのオレンジ


映画「A Clockwork Orange」(時計じかけのオレンジ) Trailer - YouTube

 

暴力やセックスなど、欲望の限りを尽くす荒廃した自由放任と、管理された全体主義社会とのジレンマを描いた、サタイア(風刺)的作品。近未来を舞台設定にしているが、あくまでも普遍的な社会をモチーフにしており、映像化作品ではキューブリックの大胆さと繊細さによって、人間の持つ非人間性を悪の舞踊劇ともいうべき作品に昇華させている。

時計じかけのオレンジ - Wikipedia

 

開幕直後の映像からぐっと引き込まれる。これでもかというほど思い切りのよい暴力の応酬、そこからトントン拍子に転がっていくストーリー展開。最後まで息をつく暇もないほどにどっぷりその世界観に誘い込まれた。映像中に登場するモノの形や色ひとつとってもつくりこまれていて、強烈なインパクトがある。非常に面白く、今現在の身の回りの作品と並べても全く遜色ないエンターテイメントだった。

 

2001年宇宙の旅も借りたのだけれど、見れずじまいで返してしまったので、あらためて観ようと思う。

 

フローズン・タイム


フローズン・タイム - YouTube

 

一流のファッション雑誌のフォトグラファーとして活躍していたショーン・エリス監督が、まるでファッション写真が動き出したかのような美しい映像で見せるラブストーリー。(中略)“時間は意識の中で延びたり、縮んだりする”という主人公の回りの時間をフリーズさせて撮った映像は、リアルでありながら幻想的。

解説・あらすじ - フローズン・タイム - 作品 - Yahoo!映画

 

友人に勧められて観た一作。

 

 

このあらすじにもある通り、時間が伸びたり縮んだりする描写が効果的。なによりその感覚に注目しているというのが個人的に非常に好みだった。映画にしても演劇にしても、なかなか一人称視点というのは見かけない気がするが、映像的な手法を見事に用いて一人称の世界観を見せられた。最後まで手ざわりのよい展開で、心地良い。個人的にかなり好みな作品だった。

 

秒速5センチメートル


「秒速5センチメートル」予告編HD - YouTube

 

誰もが通り過ぎゆく日常を切り取った、切なくも美しいラブストーリー。一人の少年を軸に、ヒロインとの再会の日を描いた『桜花抄』、別の人物の視点から描く『コスモナウト』、そして彼らの魂のさまよいを切り取った『秒速5センチメートル』という三本の連作アニメーションからなる本作。映像の美しさに定評のある新海監督の、光や風、天や草木などの自然描写は極上。

解説・あらすじ - 秒速5センチメートル - 作品 - Yahoo!映画

 

ずっと気になっていた作品。ちょっとなめてたんですが、観てよかった。ぐさっとささった。ぼくはこういうのが意外と好きだ。

 

個人的には第2話『コスモナウト』の女の子がとても好きなのだけれど、全体を通してとても共感してしまった。そういえば小学生のころ初恋の子は転校してしまったし、第3話の男は今の自分を少なからず重ねて観てしまう。なんだか自分もいつの間にかそれなりに年を取ったのだなあとふと思ったし、過去の思い出をどう扱ったらいいのかにかんしては未だ悩んでばかりだ。

 

この作品で一個だけ気になるのは、人物の顔だ。特に第1話。なぜあんなに顔を映してしまったのか。あれはなるべく映さないようにするか何か、もっとやり方があった気がしてならない。あそこだけアニメ調に見えて気になった。(あともうひとつ気になった点があった、冒頭の独白台詞の言い回し)

 

17才のカルテ


17才のカルテ - YouTube

 

ある日突然、薬物大量服用による自殺未遂を起こして精神科病院に収容されたスザンナ(ウィノナ・ライダー)。パーソナリティ障害という自覚が無く、その環境に馴染めなかったスザンナだが、病棟のボス的存在であるリサ(アンジェリーナ・ジョリー)の、精神疾患である事を誇るかのような態度に魅かれていく内に、精神科病院が自分の居場所と感じるようになっていく。

17歳のカルテ - Wikipedia

 

これはいつだったか、GLAYのJIROが出してる本「キャラメルボックス」で紹介していたのを読んで以来気になっていて覚えていた(ぼくは中学の頃GLAYファンで、メンバーのそういう本を何度も読み返したりしていた)。他にもときどきこのタイトルを目にする機会があった気がする。

 

タイトルには17歳とあるが、特に年齢は感じなかった。そして作中で描かれる人物も、精神科に入院している患者であるが、個人的には見ていてぼんやり共感しながら観ていた。リサに惹かれてゆく主人公にも共感した。友人の自殺が衝撃的で、どきっとした。果たして自分は正常か異常か。主人公に自分を重ねて観ていた。

 

ヴァージン・スーサイズ


「ヴァージン・スーサイズ」予告編 - YouTube

 

1970年代のミシガン州が舞台。リスボン家にはテレーズ、メアリー、ボニー、ラックス、セシリアという美しい5人姉妹がおり、近隣の少年たちの憧れの的であった。しかしある日、末っ子のセシリアが手首を切ってしまう。手首を切った理由を聞かれ「死にたかったわけではない。自分を消したかった。」と話すセシリア。一命をとりとめたセシリアだったが、家に戻ってから数日もしないうちに、2階から身を投げて外の柵に刺さり、死んでしまう。

ヴァージン・スーサイズ - Wikipedia

 

こちらも友人に勧められてみた一作。時間がなかったので流し見だったので、はっきり全部を追ったわけではないのだが、あらためて観てみたいと思うものだった。

 

パーティのシーンが印象に残っている。登場する少女たちの雰囲気(衣装がかわいかった)が絵に描いたような少女で、淡い映像のトーンもあり美しく儚い感じが漂っている。あらすじからしても暗い物語に感じられるが、17歳のカルテとはまた違ったベクトルで少女を見事に描き出していると感じた。とにかく映像が美しかったからもう一度みたい。

 

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ


腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 佐藤江梨子 - YouTube

 

本谷有希子の同名大ヒット戯曲を映画化。家族をいたぶる自意識過剰なヒロイン、そんな姉におびえながらもしたたかな妹、家族の秘密に翻ろうされる兄、その妻が繰りひろげる愛憎劇を赤裸々かつブラックに描く。

解説・あらすじ - 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ - 作品 - Yahoo!映画

 

もとが演劇の戯曲ということで気になっていた作品。飽きずに最後までみただけあって、ストーリー展開はわりとぐいぐいくるものがあった感じがあるが、出てくる人物になんとなく気に食わない感じがして、あんまり好きじゃない。永作博美がかわいかった。舞台版と見比べてみたい。と思っていたら、あった。

 


劇団、本谷有希子「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」DVD予告編 - YouTube

 

舞台版のDVD予告編を発見。映画では実家が軸とはいえバンバン様々な場所が出てきたが、果たしてあれを舞台でどのように描いていたのか。そしてなんだかんだで映画の俳優と小劇場の俳優は違うのだろう。単純に小劇場では永作博美みたいな有名俳優は出てこないし、選べる俳優も非常に限られていると思われる。人物像の違いを見比べてみたい。

 

 

というわけで、最近観た7本をまとめてみた。

過去に記事に書いた4本を含めて11本。意外と少なかった。

 

やはり古くからの名作は、観ていて色褪せずおもしろいし、学ぶことも多々あった。

あと、ひとから勧めてもらったものは、やはりおもしろいし、自分ではおそらく出会わなかったであろう作品なので、観れてよかったなと思う。けっこうみんな、映画見てるんだね。

 

過去の映画記事2つ

最近観た映画DVD3本/アメリ・モテキ・麦秋

 

ネバーエンディング・ストーリー