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なるべくまいにち

名古屋で暮らしてます

明日アフタートークするOPT『胎児の夢』の原作についてちょっと予習してみた

明日はこちらの公演の、アフタートークに出演します。

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オブジェクトパフォーマンスシアター(OPTとかいてオプトと呼ばれているみたい)の公演『胎児の夢』

夏にぼくが演出をやらせていただいたAAFリージョナル・シアター2014『こころ』でお世話になった、木村繁さんが演出をつとめる作品です。そんな縁で、こういう機会をいただけるのは、ほんとうに嬉しい。

実はぼくも、今回が初見。ということで、紹介がてらリサーチしてみたいと思います。

 

OPTとは

 力あるモノにヒトが動きを与えて表現、「大人向けの抽象的な人形劇 」ともいえる舞台を、15年作り続けているオブジェクトパフォーマンスシアター(略称オプト;OPT)

胎児の夢 | オブジェクトパフォーマンスシアター(オプトOPT) [演劇公演紹介] 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

 

OPTの団体紹介。「大人向けの抽象的な人形劇」をやられているそうです。

 

そういえば先日、この公演が行われるひまわりホールの、P新人賞というのに応募した。結局一次審査で落ちたのだけれど、人形劇どころかモノもあまり使わない演劇作品のDVDを送ったから当たり前か。

そんなことがあって、それ以来、ちょっとモノに興味をもちはじめている。ぼくの作品はこれまであまりモノを用いないことが多かった。なぜかと言われると返答に困る。単純にその発想がほとんどなかったからだった。

 

モノを用いると、現実的に準備するのにも手間もお金もかかってくるし(舞台で使いたいものって、いざ探すとなかなか手に入らなかったりする)、何よりそのモノ自体のディテールまで気になってしまう。舞台だから、客席から見たら遠いからそんなに気になるか?と思われるかもしれないが、ぼくは意外とよく見えると思う。だからつくりものを使うのには、ちょっと抵抗があったりする。

舞台装置に関してもやはり同様の理由で、中途半端につくるくらいならナシで、それより劇場やライブハウスそのものの空間自体に身を置くという方がまだ自然に思えたので、そうしてきたことがほとんどだった。

とはいえそれらの選択が自分の選択肢を狭めているような気もしていて、というかそうかもしれないとその賞に応募したことで気づかされて、モノを扱うということに興味をもちはじめた。

 

話が逸れてしまったが、そんな経緯もあって今回のお話は個人的にもとても嬉しかった。おそらく単純な人形劇とは異なるモノの用い方をするのではないだろうか、と期待が膨らんでいる。

 

あらすじ

「胎児よ 胎児よ 何故踊る、
 母親の心がわかっておそろしいのか。」

 奇書『ドグラ・マグラ』巻頭に書かれた謎。
 アンポンタン・ポカン博士の論文『胎児の夢』の解放治療とは??
 人の細胞のひとつひとつに刻印された連綿と続く光と闇の軌跡。
 夢野久作の精神世界をオブジェで繪解く60minの白昼夢。

 

夢野久作って誰だ!と思ってぐぐってみると( 夢野久作 - Wikipedia )、ドグラ・マグラ』の作者だった。『ドグラ・マグラ』という名前は聞いたことがある。

 

ドグラ・マグラ』は、探偵小説夢野久作の代表作とされる小説で、構想・執筆に10年以上の歳月をかけて、1935年に刊行された。小栗虫太郎黒死館殺人事件』、中井英夫虚無への供物』と並んで、日本探偵小説三大奇書に数えられている。

 

かの有名な、「読むと精神に異常をきたす」と言われている奇書である。

NEVERまとめもあった。けっこう色んなひとが影響受けてるのね。

 


【読むと狂う?】日本三大奇書『ドグラ・マグラ』 - NAVER まとめ

 

いったいどんな小説なんだ……?と思ってたら、青空文庫があった図書カード:ドグラ・マグラ )。

開いてみると、冒頭がいきなりヤバい。ちょっと全部読むには時間的にも、また今はちょっと気が狂いたくないというのもあって、あらすじや解説をさがして読んでみた。

いくつか読んだけど、とりあえず2つ。

 

眩暈を覚えるような怪奇と幻想の世界 「ドグラ・マグラ」(夢野久作)

『ドグラ・マグラ』 夢野久作 | 怪物であそぼう: 『ドグラ・マグラ』 夢野久作

 

やはりあらすじを知ったところで、実際に読んでみないとわからなそうだ。とても気になる。

 

とりあえず、今回タイトルにもなっている「胎児の夢」というのが、どうやらこの物語の中に登場する論文であるので、そこだけ読んでみた。

ざっくりまとめると(本当にざっくりなので鵜呑みにはしないでね)、胎児はその十ヶ月のうちに、単細胞生物の誕生から現在に至るまでの生物の進化の歴史を追体験している、ということだとおもうのだけれど、その中に、

  • 時間の概念のこと(これはざっくりいうと、ゾウの時間ネズミの時間のような話から、相対的ではなく各々の絶対的な時間の流れの中にいるという話など)
  • 生命の歴史はもちろん人類の事細かな歴史をも細胞が記憶しているということ
  • 胎児は夢(この夢は寝るとき見る方でなく、目標的な意味合いの方)に向かって成長を遂げていくということ

などのはなしが入り混じっていて、非常に興味深かった。なるほどこれは作品のモチーフにこれだけで十分もってこいである(というか、デカすぎる位だ)。

 

この部分を読みながら、先日の『平成』のときにアフタートークに出演していただいた天野天街さんとお話したときのはなしを思い出していた。まさにこんなようなはなしをしていたのだった。

また、「胎児の夢」の発想がとても近代的と思ったというか、まさに現代思想で出てくるリオタールの"大きな物語"のそれだなあと思ったり。

 

話が飛躍してしまうが、個人的には、生まれたあとになぜこの「胎児の夢」を忘れてしまうのか、が気になるところだ。

記憶というのをよく自分の作品で扱うことがあるのだけれど(そういえば年末にミソゲキで上演する『思い出のマーニーマーニー』も、タイトルからしてまさしくそうだ)、最近は記憶の内容よりも、記憶そのものの性質に興味が沸いている。

それはつまり、なぜ記憶したことを忘れていってしまうのか、そして「胎児の夢」がある意味そうであるように、なぜ憶えていないようなことまで頭の片隅(もっといえば細胞ひとつひとつの中に)残ってしまうのか、そんなようなことをぼんやり考えている。

 

とかとか、そんなことに頭を巡らせながら、いったいこれを原作に、どのような舞台が繰り広げられるのか。皆目検討がつかない。とてもたのしみだ。(そして、うまくしゃべれるか不安だ……)

 

公演情報

最後に、公演情報とリンクを載せておきます。

 

オブジェクトパフォーマンスシアターvol.22公演
「胎児の夢~ドグラ・マグラより」
原作:夢野久作
構成・演出:木村繁
美術監督:福永朝子


日時:

12/13(土) 15時開演・19時開演 (この回のアフタートークに出演)

12/14(日) 11時開演・15時開演
※開場は開演の30分前/全回アフタートークあり

 

会場:損保ジャパン日本興亜人形劇場 ひまわりホール

愛知県名古屋市中区丸の内3-22-21 損保ジャパン日本興亜名古屋ビル19F


大きな地図で見る

 

チケット料金:前売り2,000円 / 当日2,300円
※ 愛知人形劇センター会員は1割引

 


胎児の夢 | オブジェクトパフォーマンスシアター(オプトOPT) [演劇公演紹介] 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

 

 

今日はずっと鼻をグズグズやってた上、くしゃみもひどかったので、明日はよくなってるといいなぁ。よくなってないと困るなぁ……。