男というのは、世の中に二種類しかいない。
ハゲか、そうでないかだ。
問題は、そのボーダーラインだ。
ハゲであるか否か、その明確な基準はない。おそらく。まさか「全日本ハゲ認定協会」みたいなものはないだろう。
どこからをハゲと認定するのかは、人それぞれだ。
おでこが少しキたらハゲとすることもできるだろうし、「けっこうキてるな」という方でも「薄いだけ」と主張していたりする。そのどちらにも、やはりはっきりとした答えは持ち合わせていない。
そう考えていくと、わたしたちは明確に「あなたはハゲている」と主張することができない。
つまり、ハゲは自己申告制なのだ。
ここでいま一度問いたい。世の男性諸君。あなたはハゲだろうか。あるいは今後、ハゲになるだろうか。
わたしは小さな頃からおデコが広い。しかしまだ、ハゲてはいない。そのはずだ。しかしながら、上のようなことを考えたあとだと、すこし自信がなくなってくるのだ。誰もが「ハゲだ」と思っているのに、「私はハゲてなどいない」というのはやはりみっともない気がする。
わたしはハゲだろうか。いつかハゲそうとは思っているが、ではいつからハゲだろうか。
未来にはいつだって、不安しかない。