ぼくはInstagramを2012年末から使っていたのだけれど、フォローも友達ばかりだったこともあってか、あまり流行っているようには感じていなかった。
果たして世間のひとがどのようにInstagramを使っているのか気になって、ちょっとだけどググってみたり、色々みてみたりした。
Instagramは加工ツールではない
別のアプリで加工して、その写真をInstagramにアップしている。
さらに、カメラもスマホではなく、一眼で撮った写真を載せているケースが多い。
Instagramはポートフォリオ
Instagramを使いこなしているのは、
- フォトグラファー
- モデル
- 美容室
が多い。
アカウントの説明文には、「お仕事の依頼はこちらまで」の一文が入っていたりする。
中には、一覧で表示したときに複数枚がちゃんと並んで一枚の写真になる、みたいな凝っているものもある。
これは予想だけど、Instagramをみて次の依頼に繋がって、また写真をアップして……と次々に繋がっているのではないか。
撮る・撮られるの需要と供給がSNSによってマッチングされている。
女の子の写真が多い
これはぼくが最初にフォローしたのがそうだっただけなのかもしれないけど、女の子の写真が多い。男は全然出てこない。モデルはともかく、フォトグラファーの方は大半は男性だと思う。
また、韓国の方のも多い。これはファッションやメイクの感じでなんとなく違いがわかるから面白い。韓国の方のは、全体的にパキっとした色づかいが多くて鮮やか。
うまくフォローしていったら自分の好きな系統の写真ばかりになると思うので、ファッション誌代わりもできそう。
以上のことから、Instagramは
「若者の」
「リア充の」
ツールだと思った。
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最近、インターネット上のモラルの変化について考えてしまうのだけれど、インターネット聡明期の頃から、個人情報やマナーのことはずっと言われてきた。ほぼネイティブ世代として育った僕くらいの歳(20代後半)の感覚からすると、そんなことは情報の授業ですら習った当たり前のことだった。なのになぜ今更、ぼくなんかより上の世代が炎上だの何だのと騒いでいるんだろうと不思議に思う。
思うに、黎明期の頃はそれなりにパソコンに触れないとできなかったという時点で、ある程度ふるいにかけられていたんだと思う。
これは経験からの憶測だけど、ネットに学生の頃から慣れ親しんでいるタイプの人間は、どちらかというとインドアな、当時の言葉で"オタク"寄りな人間だったと思う。
実生活とは違うネット上のコミュニティに属するために、ネット文化のマナーみたいなものは暗黙のうちに自然と形成されていたし、それに則って皆たのしんでいた。
それが今は、これまでそういったものに関心を示してこなかった層(つまりアウトドア≒リア充層)が何の障壁もなく流入してきたことによって、ネット上のコミュニティもそこで築かれた暗黙のルールも"なかったこと"にされつつあるように思う。
Twitterなんかはいい例で、初期の頃はファボとか、知らない人となんとなく繋がるみたいなことが当たり前にあったけど、今は情報ツールとして、興味の話題や友人知人の近況報告にばかり利用されている気がする。(もっとも、ぼくの使い方が変わってしまっただけなのかもしれないが)
どちらがいい悪いの話ではない。それに今後もその流れは加速していくと思う。
Instagramは見ている限りまだ平穏な印象なのだけど、それは「若者の」というハードルが効いているからで、たぶんおっさんとかが自慢の自撮りなんかをあげるようになりだしたら衰退する。それに「リア充の」SNSなのでオタク寄りだった層はあまり関心をよせないと思うので、これ以上はそれほど発展しないと思う。
いまや老若男女問わずスマホでネットにアクセスする世の中。インターネットがもたらすと思っていたコミュニティの細分化みたいな方向性は、最近ちょっと弱まっていると思う。思わぬ方向に行ったな〜と、振り返ってみてすこし思った。