孤独部の日誌

名古屋とサウナとひとり旅

桃厳寺の名古屋大仏を見に行った

名古屋は本山に、大仏があるらしい。

というのを、こちらの本を読んで知った。最近ハマってる宮田珠己さんの本。

日本全国津々うりゃうりゃ (幻冬舎文庫)

日本全国津々うりゃうりゃ (幻冬舎文庫)

 

名古屋の大仏といえば、名鉄から見えるという布袋の大仏は知っていたが、本山にも大仏があるのは知らなかった。家からも近いので、休日に散歩を兼ねて見に行ってきた。

場所はここだ。 

本山駅6番出口が最寄り。名古屋大学の近くだ。

名古屋大学には学生のころによく行っていた。名大生ではないのだが、名大のサークルに出入りしていたので頻繁に通っていたのだ。この道も当時は毎日のように歩いていたのだが、こんなところに大仏があるなんて全然知らなかった。 この大仏、どうやらけっこうデカいらしいのだが。

本山によく来ていたのは10年ほど前のこと。駅周辺にはカラオケやサイゼリヤができていたり、ビレバン無印良品がなくなっていたりと、お店が入れ替わっている。時の流れを感じる。

一方でミスドとその上のざ・どんという丼屋は今も変わらずあった。ケンタッキーもあった。懐かしい景色だ。

本山駅6番出口を名大方面へ進むと、お寺と思われる場所が見えてきた。入り口をさがして左折。住宅街へ入っていく。(あとからわかったが、表の入口は通りに面したところにあった)

どこが入り口かな〜と、みかんのなっている木を眺めていると、その向こうにいきなり緑色の後頭部がぬっと現れた。あれか!それにしてもいきなりである。周囲は住宅地。学生向けと思われるアパートなどが立ち並ぶ景色の中に、突如巨大な後頭部が現れた。異様な光景である。

「このアパートに住んでる人は、窓から大仏が見えるじゃん」

「どんな気持ちなんだろう」

など連れと話しながら入り口を探すと、案内の小さな看板を発見。小道に入っていく。

すると小道の右手にちいさな入り口が現れた。くぐるとそこに、いた。

どーん!

桃厳寺の名古屋大仏。高さは本尊10m、台座5mの計15m。

ご覧の通り、本尊の周りには象たちがパオンとやっている。タイとかならともかく、日本の仏像で、象がこんなにいるの珍しくないか?

近くで見ると、像もなかなか丁寧につくってある。

そして真緑の配色。もともとこういう色だったわけではなく、塗り直しのときに住職の趣味でこの色になった、と先ほどの本で出てきていた。目や口の金色も独特だ。

僧侶もいるし、鹿もいる。にぎやかだ。

配色や象など、どことなく異国感をまとっている大仏である。とはいえ大仏それ自体の造形はわりと普通でしっかりしているため、海外でみた大仏でよく見かけるゆるさは意外にもあまりない。

それにしてもなかなかにデカい。デカいのだが、木に囲まれていて周辺の住宅街はあまり目に入ってこない。外からも、先ほど歩いてきた方からは見えるが、他の方角からはほとんど見えないようだ。どうりで当時、この大仏の存在に気づかなかったわけだ。

大仏の脇には手が置いてあった。

人気のない寂れた雰囲気だったが、意外にもお参りしている人もちらほらいた。

参拝中に、おじさんが1人、若い女の子2人組、親子連れとすれ違った。この大仏目当てで来ている様子だったから、もしかしたら有名なのかもしれない。

階段があって、のぼっていくとお寺があった。本堂に入れるようだったので、あがってみる。

直径1メートルの巨大木魚。写真右上の貼り紙にこう書いてある。

「木魚に片手をふれるだけでも過去の罪障が消滅します」

おお、すごい。すごすぎやしないか。そんな簡単に罪障が消滅しゃってええんか。ここぞとばかりにしっかり触っておいた。

再び外に出て庭を歩くと、おみくじがあった。そこにも貼り紙があって、参拝の仕方が書いてある。呪文のような言葉を7回唱えろと書いてあった。こちらもしっかり唱えて参拝しておいた。

また、ドラえもんアンパンマンなどのキーホルダー的なものがいくつも吊り下げられている木があった。その下には紙パックなどのお供え物。なんだかこちらも異国感のある光景だ。変わったお寺である。

参拝を終えて、先ほどの階段を下って再び大仏を眺めてから立ち去った。階段の脇にはペット供養の、犬や猫の像がある。こちらもかわいいのでよく見ておいた。

 

帰りには通りの向かい側に渡ったところにある、西原珈琲店で休憩。

住んでいるところから近い場所に、こんなスポットがあったとは。こういう場所を求めて散歩に出るのもいいかもしれない。もうすこし色々開拓してみたいと思う。