孤独部の日誌

名古屋とサウナとひとり旅

最近観た人工知能関連の作品(映画4つ)

最近は、人工知能に興味がある。少しでもイメージを膨らませてみようと、近未来SFを色々漁ってます。

せっかくなのでみたものとその感想を書き出しておきます。

 

最近観た・読んだものリスト

 

映画とアニメは、マトリックス以外はAmazonプライムビデオに入ってた。

今日は、映画の感想。

 

2001年宇宙の旅

 

2001年宇宙の旅 (字幕版)
 

超有名作ですね。昔1回観た気がするんだけど、全然憶えてなかったので観ました。

冒頭の猿のシーンやラスト30分の解釈に目が行きがちだけど、話の中核は人工知能HALのこと。"人工知能が嘘をつく"、"人工知能が人間を殺す"という先見的なテーマを1968年に扱っている。

昭和43年頃。アポロ月面着陸や学生運動大阪万博の頃ですね。人工知能どころかパソコンもケータイもまだない時代ですよ。その時代にこの話、それだけでもすごい。

 

マトリックス

 

マトリックス (字幕版)
 

1999年公開の有名作。当時はあのイナバウアーみたいなポーズ、みんな真似してた。これも1回観てる気がするんだけど憶えてなくて観ました。

世界は本当は仮想現実で、現実はコンピュータが支配しているという世界観。今見ると公衆電話とか古そうなケータイ使ってて、古臭いような、一周して新しいような不思議な感じ。

お話自体はシンプルで、仲間の一人が裏切って皆殺しに→残された主人公とヒロインがモーフィアス(味方の親分的なやつ)を助けに行く、っていう話。

「心を解き放て」っていう中2っぽい台詞!この台詞が象徴する通り、一貫して"自由を求める"というメッセージが最後まで色濃い。

 

エクス・マキナ

 

こちらは2015年公開。前情報ほぼなしで見始めました。

チューニング・テスト(人工知能に意識があるかを判別するテスト)のために呼ばれた主人公。人工知能との恋愛モノかな〜なんて思いながら、ゆるやかな展開に終盤までダレながら見てました。

が、終盤のドンデン返しというか急展開で、ぐっと引き込まれました。人工知能の怖ろしさを感じられるお話でした。

チェスや将棋ではプロにAIが勝ったりしてますが、今後発展していけばきっとあらゆる面でAIに叶わなくなっていくんでしょうね。

この映画も「2001年宇宙の旅」のHALに関しても、まだまだ人間と張り合うレベル程度の人工知能という印象。現実にはもっと圧倒的な人工知能が現れてもおかしくないよな……と思う。

 

her/世界でひとつの彼女

 

こちらは恋愛モノ。人工知能OSと恋愛する男の話です。

この主人公が"代筆ライター"という仕事をしている。パソコンの前でしゃべると自動で文字起こしされ、手書きの手紙となって送られる……という仕事。話では深くは言及されないけど、テクノロジーが発達した世界でそのようなレトロさにニーズが生まれてるって、妙にリアリティある。

結末で、"OSが消える"にモヤっとしてしまった。そんな商品はいかんだろ……と筋とは関係ない方に気が行ってしまう。振り返るとなかなか面白かったと思うこともあるのに、こういうリアリティの破綻一つでかなりう〜んとなるのだな。

いくつか読んだ感想の中で、この中にあった小津映画のオマージュというのが興味深い意見だった。

そう思ってラストで主人公と友人女性が屋上から街を眺めるシーンは、現代の私たちからすると、"未来世界でテクノロジーに置いてかれる未来人"、すなわち未来の年老いた自分かも、みたいな妙な共感をおぼえる。

ちょうど「東京物語」で息子たちのとこを回ったのちの熱海の海を眺めてる光景を彷彿させる。

 

雑感

単純に比較はできないんだけど、洋画は全体的に大味だな〜と感じることが多かった。まぁアニメ1クールと2時間の映画を比べてもしょうがないんだけどね……。

洋画は、きちんと大衆向けで間口が広いな〜と思う。

 

アニメをいくつか見てると、アニメにはアニメ文法というものがあるよう。

  • キャラ造型(大人しい青い髪の子とハツラツとした茶髪の子が出てくる、とか)
  • 独白(男性主人公は大抵独白からはじまる、とか)
  • オープニング・エンディング曲の使い方(重要な回では順序やタイミングが変わったりする)

すでに定形があるから見る側も見方がすぐにわかるという、伝統芸能みたいな構造してる。

しかしながら、アニメやライトノベル寄りの作家さんの小説を立て続けに読んで、アニメ・ラノベのストーリーってよく練られてるって感じた。

自分はけっこう昭和的?保守的?なのか「ラノベなんて」みたいな捉え方しがちだったんだけど、今やアニメ・ラノベ的な方向にドラマや文学が引き寄せられてるようにも感じる。

(逃げ恥の恋ダンスとか、ハレ晴レユカイをみんながコピーする現象に似てる。コンビニ人間読んだときは読みやすさがラノベっぽいと思った憶え)

話が逸れてしまった。アニメや小説も近々書こうと思います。

 

 

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