突如話題になっている、音声SNSアプリ「Clubhouse」。
流行りものは気になる性分なのでやってみたかったけど、Clubhouseは招待制。自分のところまで招待回ってくるのは当分先だろう……と思っていたら、友人が招待してくれた!
さっそく登録して使ってみた。
Clubhouseとは
一言でいえば「音声SNSアプリ」。
- Twitterのようにフォロー・フォロワーがある。
- トークルームを開くことができ、そこに人が集まる。
- 話し手と聞き手があり、聞き手は挙手して許可されると話し手に加われる(らしい)。
- トーク内容は残らないので、リアルタイムで聞く必要がある。
他の音声配信アプリと大きく異なるのは、
- 複数人との同時通話で配信できる
- アーカイブが残せない
- 招待制
このあたりだろうか。
リアルタイムでしか聴けないことと、招待制であることが希少性を上げており、他の音声配信アプリと差別化されている。
招待制
1アカウントあたり2人招待できる(フォロワーが増えるともっと招待枠貰えるらしい)ので、ネズミ講的に登録者は増えていく様子。
電話番号を利用した登録なので、複数アカウントつくったりするのはハードル高め。
サービス自体は昨年からあるらしいが、最近+81番号(つまり日本)で解禁になり、突如バズったらしい。
だれから招待されたのかがわかるようになっているので、ルーツを遡ることができておもしろい。
全部英語
アプリは日本語化されてない。
操作自体はなんとなくでわかる。登録も雰囲気で進められた。ただ、クラブ機能とかはまだよくわからない。どうやらコミュニティ機能みたいのがあるようだ。
最初の招待メッセージも英語なので、いきなり送られてきたらスパムだと間違えそう。
聴いてみた感想
トークルームに入室し、スピーカー同士が話しているのを聞くことができる。つまりラジオ生配信みたいな感じ。
挙手制で、参加が認められればトークに加わることもできるらしい。
自分が興味あるトークルームを探すのが難しい。途中から入っても話がよくわからなかったりしそう。
トークルームを探しにくいので、やはり知名度のある芸能人とかが指名で検索されやすい。フォロワーや聴取者の数は有名人は桁違いに集めれてる感じ。
使ってみた感想
試しにトークルームをつくってテストしてみた。
音質はよさそう。iPhone本体で話してみたけど、こちらの声も相手の声もけっこうクリアに聞こえる。
ラグも、けっこう短い。これは話しやすそう。大人数だとどうかわからないけど。
余談だが、なんだかんだでこのiPhoneに付属してたイヤホンマイクが通話のときは便利だと思っている。
最近のiPhoneはイヤホンジャックないけど、変換あると手持ちの有線イヤホン使えて便利。
ワイヤレスイヤホンだとラグ出るし、音も拾いにくいことが多い。通話時はもっぱら有線イヤホン使うようにしてる。
使い道
Clubhouseはどう使えばいいのか?
有名人同士が、突発的に対談配信をすることで盛り上がってる感じ。ここでは一般人はただのリスナーでしかない。
一般人の使い道としては、「オープンなZOOM飲み会」みたいな感じだろうか。(音声のみだけど)
友人とトークルームで語らい、そこにまた別の友人が現れる。そこで友人同士が知り合う……みたいな、オープンな飲み会みたいな感じになりそう。
トークルームのタイトルに、共通の話題になりそうな項目を掲げて、そのジャンルの人が集まってくる、とか。そういう感じだろうか。
Clubhouseは流行るのか
今は有名人のトークや目新しさで、人口がしばらくは増えるだろう。
有名人のようなフォロワーが多い人なら突発的に使っても聞き手が集まって形になる。
今の世の中、いろんな有名人がネット上にはいるので、それらの人にとっては有効なSNSになりそう。有名人同士が繋がるのに向いてる。
一方、一般人には使いこなすのが難しい。
実際に使ってみると、リアルタイムで参加しなくてはならないので、時間がないと参加するのは難しい。聞くだけならまだしも、話すとなると時間的・環境的にも整える必要が出てくるからだ。その手間を考えると、一般人は聴取オンリーになる割合が高そう。
一般人の配信利用としては、ZOOMやDiscordに代わる選択肢の一つ、というところだろうか。
いずれにせよコロナ禍でステイホームな生活が続く現状、音声配信市場はこれから伸びそう。その中でも一気に知名度1位になった感じがある。
ネットもトップダウン型になった
過去のSNS、たとえばmixi、Twitter、YouTubeの初期は、一般人が利用・発信することで、既存の社会にはそれまでなかったコミュニティをつくりあげていた。
だが、YouTuberに芸能人が参戦してきたここ2〜3年で、ネットも結局有名人が幅を利かせる場所になってきた印象がある。ネット上の情報も、ゴシップやビジネス的なものが幅を利かせてきた感じがする。
テレビの衰退が言われているけれど、結局ネットがテレビ化してるだけではないだろうか。テレビ化とはつまり、「トップダウン型の情報伝達」だ。
インターネット老人の嘆き
かつてのインターネットは、隣人のささやかな日記やつぶやきに触れる場所だった。検索すれば個人のブログに出会い、新着記事には友人の日記が出てきて、タイムラインには意味もなくおもしろいことを呟いてる人がいる。そういう場所だった。
今や検索の大半はどこかの大手サイトの記事で埋め尽くされ、知らない人の宣伝みたいなツイートが回ってきて、画面はサジェストされた広告で溢れている。
新しいSNSが登場するたびに期待するのだけど、2020年代は、インターネットが完全にインフラ化してしまったために、もうかつてのようなワクワクとはなかなか出会えないのかもしれない。
インターネットは便利になった。今や映画やアニメも定額見放題、ネットショッピングもクリックひとつ、知りたい情報も検索一発だ。でも、過渡期のあの頃のようなたのしさには、今後はもうなかなか出会えないのかもしれない。
今回のClubhouseの流行を追いながら、そんなことを感じた。