孤独部の日誌

名古屋とサウナとひとり旅

ライブハウス

お客さんがあんまりいない日のライブハウスが好きだ。バンドではなく弾き語り、1ドリンクのビールをゆっくりのみながら聴き、眺め、ときには入り込み、ときには考えごとを巡らせる。そうしているとなんだかどうでもいいことはひとつひとつ頭から落ちていって、大事なことだけが残る。
もう何年も、聴き続けているひとがいる。そのひとのライブがあると、都合さえあえば大抵足を運ぶ。それはただ、いつもぼくの気持ちを鷲掴みにする。自分が気づかなかったような、気づかないように目を背けたり、忘れたつもりでいたことを思い起こさせられる。
今日もそうだ、ぼくはこの頃何かにずっと悩んでいたようだったのだけれど、それが何かはぼんやりとしていた。それがライブハウスの薄暗い中の照明に照らされて、ふっと、わかったような気がした。
鶴舞のDAYTRIP、ここに足を運ぶようになってからもう随分経つ。たしかあれは2009年の3月のことだと思うから、あれ、まだ6年半位だろうか。それでもこの6年半、色々な事があった。あの頃とは気持ちも、周りも、自分も、色々変わった。変わった、ようだけれど、DAYTRIPのフロアでぼんやり立っていると、あの頃と同じような気持ちになる。原点、ああそうだ、ここで"やる"と決めたんだった。意を決して話しかけたのもライブに出ることを決めたのも、仕事を辞めると決めたのも全部ここだった。そしてただそんなことを思い出すためではなく、今日も今日でまた自分の心に何かひそかにひとつ楔を打ち込むような、打ち込まれたような気持ちでいる。あの頃と気持ちも周りも自分も色々変わってしまったけれど、それでも本質は果たして変わっていないのだ。
新曲、はじめてライブで聴く曲、が胸に強く響いた。