御器所の交差点、ぼんやり街灯に照らされる雨を見て、「あっ、けっこう降ってるな」と。立ち寄ったお店の中から、雨足を気にして窓の外を眺めていました。
突然ですが、雨の音って、"ざーざー"とか"しとしと"ってって言うじゃないですか。
先ほどの、雨が街灯に照らされる景色。を眺めながら、これは音で形容するならなんだろう?とふと思ったわけです。
印象としては、"ざーざー"だったけれど、建物の中からだとほとんど無音。その上、そのお店の店内にはBGMが鳴っていたから、実際に聴いていた音はちがう音でした。
あれはいったい、なんだろう。「ざー……」かな。でもそんなに憂いのある感じでもない。「しゃー」という感じも近いけれど、この音はどっちかっていうとおしっこを想像してしまう……。
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そんなことを考えたのはきっと、保坂和志「かきあぐねている人のための小説入門」を読んでいたから。
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最近すっかり読書を忘れていたのと、いまちょうど戯曲を書くことに挑戦しようと思っていたので、これを手にとった。
すでに以前一度読んだので、二周目。ときどきパラパラと読んでたりもしたから、実感としては三度目くらいの感じがある。
いい本だと思います。
ぼくにとっての"いい本"とは、何度も読み返したくなる本。
先日もとりあげた、
山田詠美「僕は勉強ができない」(小説)
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池辺葵「どぶがわ」(漫画)
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とか……。本に限らず、DVDやCDもそうだけれど、モノは"所有して何度も見返す"っていうことができるから、いいものはやっぱり、手元に置いておきたくなる。
保坂和志「かきあぐねている人のための小説入門」も、小説に限らず脚本やブログを書くのに(というか、その程度にとどまらず、物事を思考することについて)考える材料になるので、やはりこれからもときどきパラパラとめくりたいと思う。
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そう、それで。その中に風景をかくことについて書いてあって。
そういえばなんであんなに風景の描写が細かくされたりするんだろう?と小さいころ、本を読んで疑問に思ったことがあったのを思いだしたりして。
ぼんやり外を見た、夜8時ごろ。
こうやって切りとった景色は、あとあとまで憶えていたりするんだろうか。雨の景色なんてこれまで何度も見ているはずだけれど、今日見た、街灯に照らされる雨の景色は、今のところはなんだかよく憶えている。