孤独部の日誌

名古屋とサウナとひとり旅

エヴァ序破Qを観直してわかったこと

いよいよシン・エヴァンゲリオンの公開日がいよいよ明日だ。ネタバレを見ちゃう前に観たくなったので、初日にチケット取った。

先日、Amazonプライムビデオにこれまでの新劇場版(序・破・Q)が入っているので、全部観返した。

公開日までにゆるゆる観ようと思っていたのに、たった2日間でほとんど一気に観てしまった。再度観てもおもしろい。

一気に観たら、今までよくわかってなかったこともだいぶわかったので、感想としてまとめておく。

シン・エヴァネルフvsヴィレの戦い

14年経過したQの世界では、碇ゲンドウの「ネルフ」に対して対抗する、ミサトさんたちの組織「ヴィレ」が登場する。

Qの終わりの方で、「ゼーレ」のモノリス碇ゲンドウのシーンがある。そこでモノリスたちはひとつずつ白化していく。

ここでの会話からモノリスたちが元・人間のような存在であることがうかがえるが、そのモノリスたちは死を迎えた。つまりゼーレがなくなったわけだ。

なのでシン・エヴァでは、シンプルに「ネルフvsヴィレ」の戦いだと推測される。

ヴィレとは何かの推察

このヴィレという組織、おそらく海洋研究所・加持リョウジがもとになってるのではと思う。

破で加持さんとミサトさんが居酒屋で話す場面で、加持はすでに詳しく知っているようだった。

この加持、日本に戻る前にはユーロネルフにいた。アスカとマリも同じ時期にユーロネルフからやってきている(しかもマリは極秘で)。日本では、海洋研究所でシンジたちを迎え入れる。

シン・エヴァの公開された冒頭10分間で、パリでの戦闘から街の復元が行われる。なぜパリなのかといえば、ユーロネルフ本部なのだ。

ユーロネルフと海洋研究所と加持リョウジ。これらが14年後のヴィレに繋がっていると思われる。ヴィレは、赤くなった世界の復元を目的としているのではなかろうか。

マリについての推察

いまだ謎のキャラであるマリだが、Qで冬月がシンジに見せた綾波ユイの写真の中に、マリとよく似た眼鏡をかけた人物が映っている。

ゲンドウを「ゲンドウくん」と呼ぶことや、裏コード"ビースト"を知っていること、日本の古い歌謡曲をよく口ずさむことから、マリはゲンドウやユイと同じ冬月の研究室にいた人物なのではないだろうか。

破・Qと新キャラとして登場しながらも、まだあまり目立っていないマリ。今後重要な役割を担うのではないだろうか。シン・エヴァでの活躍に期待。

そういえばヴィレの主なメンバーがミサト、リツコ、アスカ、マリ、鈴原妹と、ネルフ(ゲンドウ、冬月)に対して女性が中心なのは偶然だろうか。

新劇場版は、綾波レイとシンジの「意思」の物語

新劇場版は、序までは旧劇版とほぼ同じストーリー、破から話が変わってくる。

破で起きる大きな変化として、海洋研究所でのできごとが起点となっている。

海洋研究所で、みんなで弁当を食べるシーンがある。あの場面をきっかけに、綾波レイは食事会を計画しようと思い立つのだ。

この「綾波レイが自分の意思で行動する」のが、破のひとつの核心だと思う。

それに呼応するように、破のラストではシンジくんが綾波レイを"自分の意思で"助けようとする。

Qのアヤナミは(Qの綾波は、破までの綾波レイとは別人。破の綾波は初号期の中に取り込まれてるままだそうだ)、Qラストの戦闘中、アスカに「あんたはどうしたいの!」と問われる。その問いかけに反応して、乗っているエヴァから飛び出す。

その後、アスカに引っ張られるシンジが落としたカセットプレーヤーを拾う。"命令でないことはやらない"はずだったアヤナミが、さりげなく”自分の意思で”拾っている。

綾波レイならどうするの」とつぶやいていたアヤナミに、直前のアスカの問いかけ以降で"自分の意思"が感じ取れる描写だ。

「姫」アスカの立ち位置

破でアスカは、食事会を開催させるために任務を引き受ける。

直前で料理をつくる描写や、レイと自分の指の絆創膏の数を比べる描写があることから、アスカももちろん食事会をたのしみにしていたし、シンジのことが好きだった。

(ちなみに、シンジの部屋にやってきて添い寝するときに「アスカでいい」「バカシンジって呼ぶから」というやりとりは、アスカなりの好意の表現だと思う)

シンジに好意を抱きながらも、アスカは自らレイに譲っている。あのアスカの行動としては、意外な感じがする。

そして破のラストで綾波を助け、Qで「綾波を助けたか」ということに固執する様子からも、シンジはアスカのことはほとんど眼中になく、綾波レイに好意を抱いていると捉えられるだろう。

Qラストでアスカはシンジに「助けてくれないのね」とシンジに言うのが決定的な台詞だ。

ところで、マリはアスカを「姫」と呼ぶことが何度かある。"わがままなお姫様"という性格の比喩から来ているように感じるが、それ以上にもしかしたら何か意味があるんだろうか。

まとめ

というわけで、シン・エヴァを見るにあたって序破Qを振り返った結果、ポイントになると思われるのは主に以下3点。

  • ネルフvsヴィレの戦いは、どんな結末を迎えるのか
  • シンジとレイは、自分の意思で何を行うのか
  • マリの存在をはじめ、未回収の要素は物語にどう回収されていくのか

「アダムスの器」とは何かとか、細かい点はよくわからないままだけど、とりあえずシン・エヴァを観るための大枠は理解できたような気がする。

明日の公開がたのしみだ。

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

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  • 発売日: 2012/11/17
  • メディア: Prime Video