孤独部の日誌

名古屋とサウナとひとり旅

アイドルのライブに行ってきた

この前の日曜、寝起きにだらだらとショート動画をみていたら、アイドルの動画が流れてきた。知らないアイドルだ。なんとなく気になって調べてみると、なんと今日名古屋でライブがあるではないか。しかもチケットが安い。以前から一度地下アイドルの現場というのを見てみたいと思っていたので、これはいい機会だと思い行くことにした。

 

自分のこれまでのアイドル関心歴を振り返ると、過去にアイドルのライブを見たことは片手で数えるほどしかない。

10年くらい前だろうか、当時の職場の人がアイドルをやっており、それを数回観に行ったことがあるくらい。そのアイドルグループのイベント以外はほとんど知らない。乃木坂やAKBなども観たことがない。唯一K-POPは少し聴いていて、推しを挙げるならfromis_9のハヨンちゃんだ。あと最近はNEWJEANSをよく聴いている。それらK-POPは、当然ライブなど行ったこともない。

あ、あと、小劇場の現場でアイドルと一緒になったことがある。あとアイドルのやっている舞台を観たことがあった。それくらいだろうか。

 

日中はお出かけの予定があり、その後名駅をぶらつき(前回書いたレザークラフトの材料をみていた)、そこから歩いて伏見にある会場へ。御園座の近辺、小劇場だとG/pitの近く。かつて何度も足を運んだことのある辺りだったが、こんなところにアイドルの出るハコがあるとは知らなかった。

到着したときイベントは既にはじまっており、入口付近にはそんなにひと気がない。どこが入口か少し迷ったが無事受付に辿り着けた。

チケットは事前購入で、QRコードを見せる仕組み。前の人がお目当てのアイドルをきかれていたので、急いでショート動画で見たアイドル名を暗記して答えた。

中に入ると、ライブハウスのような空間。違いといえば舞台上にドラムセットやアンプなどがなく、素舞台である。照明は充実している。お客さんはけっこう入っている。

1グループ20分の持ち時間で、バンドの対バンと違い、転換時間なしでどんどん進む。なので観る側も息つく暇もないほどだ。

最初、後ろの方で見ようと思っていたんだけど、どうやら空いている後ろの方ではヲタ芸を打つ人が踊っているようなので、あえて前の方に行くことにした。スピーカー前あたりは、カメコゾーンになっているようで、その中に紛れる形となった。落ち着いて見れた。

最初にみたグループから、内心度肝を抜かれた。とにかく観客をよく見ているのだ。これまでライブハウスや小劇場のステージは何度も観てきたけれど、どれとも比にならない位、演者が観客をよく見ている。ダンスのフォーメーションで上手にくれば上手の観客にアイコンタクトし、下手に行けば下手の観客に向けてダンスを踊る。(これが"ファンサ"というやつか)

いわゆる"電波ソング"と呼ばれるような、カロリー消費の高そうな楽曲にあわせて縦横無尽に動き、踊りながら観客に全力で意識を送る。その間もずっと笑顔だし、表情も豊かだ。(これが俗にいう"表情管理"か)

これはこの後に見た他グループにもずっと感じた。もちろん人によるところで、すべてのアイドルがそうというわけではないのだが、しかしそれが高水準でできているアイドルほど目を奪われてしまう。なんて器用で、体力気力がタフなんだ。正直歌のうまさやダンスという意味ではそんなに上手いわけではなかったりする(これも人によるだろうが、全体的な印象として)のだが、それ以上にパワフルさに度肝を抜かれた。

あっという間に4曲。挨拶をしてハケると、すぐに次のアイドルが登場する。

2組目に見たこのグループが、今朝知ったグループだった。東京から遠征で来ているそうだ。

動画で見た人は舞台上だとなんとなく印象が違った。舞台上のその姿は元気印!という雰囲気だった。曲が進むにつれ、会場の空気が盛り上がっていくのを感じる。このグループはその空気を生み出し、しっかり捉えていた。これぞまさしくライブだな!とあらためて思った瞬間だった。

3組目は人数が多かった。人数が多いとなおさら、目が自然と行く人というのができてくる。小柄な子はリーダーなのだろうか、他の人より一段と堂々としていてパワフルに感じ、目をひいた。

一方でこれもすごいと思ったんだが、ダンスや歌が特別秀でているというわけでもなさそう、ファンサもあまりなさそうなのに、なぜか目をひかれてしまう人がいた。これもまたアイドル力というやつなのかもしれない、と思った。

そのあとも数組続き(見たし楽しかったんだけどここら辺で疲れてきた)、イベント終了。

MCで度々「初めての方はチェキ1枚無料」と言っていたので、この機会に初チェキ撮ってみるか!ということで物販を待った。

そういえば"物販"といいつつもCDなどが売られてる様子はなかった気がする。もっぱらチェキである。終演後の会場内にさっきまで歌い踊っていたアイドルがぐるっと並び、観客はお目当てのアイドルとチェキを撮っていく。

チェキ券を売るスタッフさんに初めての旨を告げ、そのアイドルのアカウントをフォローするとチェキ券をくれる。先のライブを見てすごいなーと思ったアイドルにチェキをお願いした。スタッフさんがさっと現れパッと撮り、そのチェキにアイドルがメッセージを書いてくれる。書いてる間すこし話せる。中にはぼくと目が合ったと覚えている人までいて、あらためてすごいなと思った。

人気の列に並ぶ人を見ていると、手にはデッキか?と思うくらいチェキ券を持っている人がいた。

外に出ると雨足が強まっていた。地下鉄に乗り帰宅した。

帰宅後に撮ったチェキを眺めつつ(自分はどれもひどい顔をしており、2ショットである必要はないなと思った)、チェキ券もらう際にフォローしたTwitterの投稿を眺めていると、どこも毎日かと思うくらい頻繁にライブをやっているではないか。加えてSNSを頻繁に投稿したり、きっとダンスなどのレッスンもあったりするのだろう。いったいいつ休んでいるのだろうか……。アイドルって体力勝負なんだな。

 

そんなわけで、実質初のアイドルのライブはとても楽しめた。大音量で音楽が聴けて、舞台上にはかわいい女の子が踊っている、というだけではなく、想像以上にそのパフォーマンスのパワフルさに目を奪われ、まさしく「元気がもらえた」。しかもそのアイドルと直接お話できて、撮ったチェキが思い出として手元に残る。なるほど、ハマる理由もわかる気がする……。

そうそう、最初にも書いたが、ライブのチケット代も安いのだ(これはイベントにもよるのだろうけれど)。ライブハウスでバンドを観るときだと大体2,000〜が相場だが、この日のライブは500だった(ドリンクは別途600なのは同じ)。おそらくチェキで売り上げてるから可能な設定なのだろう。そのあたりの事情も気になるところだが、それは置いといて観客としては気軽に行きやすい設定だ。

2回目、つまり"推し"がいるライブは、また楽しみ方が変わるのだろうか。この日見たアイドルのライブに、またふらっと行ってみようかと思っている。